厚生労働省によって妊活中・妊娠前期における積極的な摂取が推奨されている葉酸には、先天異常・先天奇形の予防に効果があることが判明しています。
先天異常には様々な種類がありますが、葉酸は神経管閉鎖障害の発症予防に作用するとされています。
当記事では、厚生労働省が発表する『日本人の食事摂取基準(2020年版)』を参照しながら、葉酸と先天異常・先天奇形の関係性や神経管閉鎖障害の予防について、わかりやすく解説していきます。
先天異常と先天奇形の概要
先天異常とは、出生前の段階で外見や内臓の形・機能に異常が表れることを指します。
そのうち、形状の異常は「奇形」と呼ばれ、身体の表面に見られる奇形を「外表奇形」、臓器に表れる奇形を「内臓奇形」と呼びます。
先天奇形を含む先天異常は、以下のように、あらゆる部位に生じる可能性があります。
- 脳・脊髄
- 骨・関節・筋肉
- 心臓
- 消化管
- 性器・尿路
先天異常・先天奇形の原因
多くの先天異常・先天奇形の原因は、未だ解明されていません。
一方で、先天異常や先天奇形を引き起こすリスクを高める要因はいくつか確認されており、中には回避可能なリスクもあります。
先天異常のリスクを高める要因を分類した場合、主に「遺伝的要因」「環境的要因」「感染的要因」とに分類できます。
遺伝的要因
両親からの遺伝によって、遺伝子や染色体に異常が発現するケースがあります。
親自身に遺伝子異常の影響が現れている場合もあれば、異常遺伝子を持っていながら症状が現れていない場合もあります。
遺伝的要因によって生じる先天異常は、身体の多くの部分に影響を与えます。
しかし、多くの先天異常は子ども自身における染色体異常や遺伝子変異によって引き起こされるものです。
尚、血族同士の結婚の場合、異常遺伝子同士が結びつくリスクが高まるため、いとこ同士の結婚の場合には、他人同士の結婚に比べて約12倍ほど遺伝子異常のリスクが高まると言われています。
環境的要因
環境的要因としては、催奇形性のある有害物質との接触や母体の栄養不足等が挙げられます。
催奇形物質による先天異常
催奇形物質とは、X線を含む放射線やアルコール、特定の薬剤等です。
妊娠中にこれらの催奇形物質にさらされた場合であっても、異常のない健康な新生児が生まれる場合も多くありますが、催奇形物質にさらされた時期・量・期間によって、胎児の臓器に多大なる影響を与えるケースもあるため、注意が必要です。
たとえば、脳が成長している時期に大量の催奇形物質にさらされれば胎児の脳に影響が表れ、心臓が成長している時期であれば心臓に影響が表れます。
栄養不足による先天異常
胎児の健康状態を保つためには、栄養管理が欠かせません。
特に、母体において葉酸が不足した場合、胎児における神経管の形成に悪影響を及ぼし、神経管閉鎖障害を引き起こす可能性があります。
また、葉酸の不足は神経管閉鎖障害のみならず、口唇裂・口蓋裂や心奇形等の様々な奇形に関連していると考えられています。
尚、葉酸と先天奇形については、詳細を後述します。
感染的要因
妊娠中に特定の感染症を患った場合、時期によっては胎児の先天異常を引き起こす原因となる可能性があります。
先天異常・奇形の原因となりやすい感染症として、以下のものが挙げられます。
- 水ぼうそう
- 風疹
- 梅毒
- ヘルペスウイルス感染症
- サイトメガロウイルス感染症
- トキソプラズマ症
これらの感染症は、成人では症状が顕著に表れない場合が多く、感染しても気付かないことがあります。
先天異常・奇形の予防と葉酸
先天異常や先天奇形を予防する方法としては、上記に挙げた各種要因から自身を遠ざける他ありません。
特に、環境的要因に関しては、自身の工夫次第でリスクを回避することができる要因であると言えます。
中でも、栄養管理や葉酸の摂取は意識的に改善することができる要因であるため、積極的に取り組みたいところです。
葉酸が予防できる先天異常・奇形
葉酸によって予防できる主な先天異常は、「神経管形成における異常による奇形」です。
具体的には、大脳・小脳の一部または全部が欠損したり、頭部の皮膚が正常に形成されない無脳症や、背骨の中にあるべき脊髄が骨の外側に出てしまう二分脊椎等が挙げられます。
これらの異常は、受胎後およそ28日で閉鎖する神経管において形成異常が起きた際に見られるものです。
葉酸による先天異常の予防効果
葉酸とは、ビタミンB群に属する栄養素のひとつであり、細胞の分裂・増殖や、組織や臓器の形成に作用します。
神経管閉鎖障害は、葉酸によって予防することが可能な先天奇形です。
受精卵が活発に分裂・増殖を繰り返し、一人の人間を形成する数百万の細胞にまで成長する過程において、葉酸の作用は特に重要なものになります。
上記で説明したとおり、神経管の形成は受胎後およそ28日までに完了するため、妊娠発覚よりも前の段階で十分に葉酸を摂取する必要があります。
そのため、妊娠を計画する女性、つまり妊活中の女性に対し、厚生労働省はサプリメントを通じた葉酸の摂取を推奨しているのです。
葉酸の種類と適正摂取量
葉酸の摂取を通じて先天異常・先天奇形を予防するためには、葉酸に関する正しい知識を持つ必要があります。
特に注意したいのは、葉酸の種類と1日あたりの摂取量です。
天然葉酸ではなく合成葉酸を選ぶ
葉酸の種類には、天然葉酸「ポリグルタミン酸型葉酸」と合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」があります。
一見すると、天然葉酸である「ポリグルタミン酸型葉酸」の方が健康に良い栄養素のように思えますが、厚生労働省が推奨しているのは合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」です。
天然の「ポリグルタミン酸型葉酸」は、ホウレンソウやブロッコリー、枝豆等の食材に含まれている天然由来の葉酸ですが、天然葉酸は体内に吸収される過程で、消化酵素によって合成葉酸「モノグルタミン酸型葉酸」へと分解されます。
天然葉酸の場合、この分解の過程において「変換ロス」が生じるため、実際に体内に吸収されるのは摂取量の約50%程度に留まります。
一方、高品質なモノグルタミン酸型葉酸を適切に配合したサプリメントを摂取した場合、体内への吸収率はおよそ85%にも及び、効率的な摂取が可能となります。
また、葉酸の性質上、水に溶け出しやすく熱に弱いため、調理の過程で食材から失われやすいことも、食事による葉酸摂取の難しさに関連しています。
葉酸の適切な摂取量
葉酸は先天異常や先天奇形の予防に効果を発揮しますが、その効果を期待するが故に過剰に摂取してしまっては逆効果になる可能性もあります。
過剰摂取を予防するための目安として、厚生労働省が『日本人の食事摂取基準(2020年版)』の中で「耐容上限量」を下記のように定めています。
1日における葉酸の耐容上限量 | |
12歳~29歳 | 900μg/1日 |
30歳~64歳 | 1,000μg/1日 |
65歳以上 | 900μg/1日 |
上記の耐容上限量を超えて葉酸を過剰摂取してしまった場合、母体・胎児それぞれに下記の症状が表れる場合があるため注意が必要です。
葉酸の過剰摂取による影響 | |
母体への影響 |
|
胎児への影響 | (1日5mgの高用量を継続して摂取した場合) 小児喘息のリスクが25%増加 |
尚、1日あたりの葉酸の推奨量は年齢別に異なり、また妊活中・妊娠中には通常時よりも多くの葉酸を必要とするため、年齢と妊娠計画の有無によって適切な摂取量は変動します。
下記は、『日本人の食事摂取基準(2020年版)』の成人(18歳~64歳)における1日あたりの葉酸の推奨量を表にまとめたものです。
1日における葉酸の推奨量 | |
18~64歳の男女 | 240μg/1日 |
妊婦(初期・妊活期) | 640μg/1日 |
妊婦(中期・後期) | 480μg/1日 |
※上記の「妊婦」における数値は、18歳~64歳と仮定した場合の数値であり、すべての年齢区分に当てはまるものではありません。他の年齢区分に関しては別ページ『葉酸サプリメントの副作用と適正摂取量』をご覧ください。
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妊活中・葉酸摂取時の注意点
先天異常・先天奇形の予防効果を期待して葉酸を摂取する場合、葉酸のみを偏って摂取するのではなく、他の栄養素と併せてバランス良く摂取するよう心がける必要があります。
葉酸の不足のみならず、母体が栄養不足の状態では、胎児の正常な発育を促すことができません。
妊活サプリメント・葉酸サプリメントからの栄養素摂取に頼りすぎることなく、日頃の食生活を整えることも重要です。
葉酸サプリメントを選ぶポイント
妊活中や妊娠前期には、ナイアシンやビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類、鉄や亜鉛・マグネシウム等のミネラル類をバランス良く摂取する必要があります。
特に、葉酸と同じビタミンB群に属するナイアシンは、適正量を摂取することで先天異常や流産のリスクを低減させる効果があることが判明しているため、適量のナイアシンを含有している葉酸サプリメントを選びましょう。
また、食事からの摂取で十分に補えるビタミンAについては、過剰摂取による催奇形性が確認されているため、ビタミンAの含有量も適正値内であるサプリメントを選ぶことも重要です。
成分の含有量が適正であるかどうかを見分ける指標として、「『栄養機能食品』に該当する成分数」があります。
「栄養機能食品」とは、各種成分において厚生労働大臣が定める基準を上限・下限ともに満たしている健康食品にのみ表示できる名称です。
たとえば、ビタミンAとビタミンCの2種類の成分において基準を満たしている商品であれば、「栄養機能食品:ビタミンA、ビタミンC」というように2つ表記されます。
栄養機能食品に該当することは消費者にとってメリットとなるため、「栄養機能食品」に該当する成分が多いサプリメントを選ぶことをおすすめします。
9種成分で栄養機能食品適合の葉酸サプリ
上記で解説した通り、先天異常・先天奇形の予防を期待するのであれば、葉酸以外にも多くの栄養素を適正量にて含有しているサプリメントを選ぶことが重要です。
最近では、一般家庭における葉酸の認知度も上昇し、実店舗・インターネット上を問わず、多種多様な葉酸サプリメントが販売されています。
実に多くの商品の中から、実際に効果が期待できる高品質な葉酸サプリメントを選ぶためには、正しい知識をもって各製品を比較した上で、適切な商品選びをする必要があります。
当サイトでは、下記3つの観点から、株式会社ビーボが販売する葉酸サプリメント『ベルタ葉酸マカプラス』をおすすめしております。
- モノグルタミン酸型葉酸を400μg含有
- GMP認定工場にて製造・放射能検査・農薬試験を実施
- 9種の栄養素にて栄養機能食品に該当
ベルタ葉酸マカプラスは、厚生労働省が推奨する「モノグルタミン酸型葉酸」を採用しているサプリメントです。
また、自社専属の管理栄養士が監修しているため、成分構成も実に高品質な仕上がりとなっています。
製造環境も徹底的に管理されており、国の基準をクリアしたGMP認定工場にて製造されているだけでなく、放射能検査・残留農薬試験も実施されているため、安心かつ安全です。
また、ベルタ葉酸マカプラスは、下記9種の栄養素において栄養機能食品の基準に適合しています。
- 亜鉛
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンE
- ナイアシン
ベルタ葉酸マカプラスは、上記のとおり妊活に必要な栄養素を幅広く補うことのできる高品質な葉酸サプリメントです。
国産マカを100%使用している他、世界的に注目を集めるスーパーフード「スピルリナ」や抗酸化作用で有名なコエンザイムQ10等を配合しており、より妊娠しやすい身体づくりの効果も期待できます。
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ベルタ用酸マカプラスの成分・効果
葉酸で先天異常・奇形を予防
妊娠前から継続的に葉酸を摂取することで、先天異常や先天奇形の予防に繋がります。
赤ちゃんが健康的な状態で生まれてきてくれるよう、日々の栄養管理を徹底していくことが重要です。
先天異常や奇形の原因は不明な点が多いですが、環境的な要因は自らの工夫と努力によってリスクを回避することが可能です。
日頃からバランスの良い食生活を心がけ、不足栄養素を補助してくれる高品質な葉酸サプリメントを服用することにより、先天異常・先天奇形のリスクを下げることができるでしょう。
葉酸サプリメントを選ぶ際には、価格面や販売元の知名度・実績のみならず、含有成分や含有量、製造環境における安全性への配慮等、品質にも目を向けて正しく選びたいところです。
【ベルタ葉酸マカプラスの詳細】
ベルタ葉酸マカプラス公式サイト